タオバオのサービスにつなげるためのゲームの巧みな工夫
さまざまなゲームを毎日体験すれば体験するだけ淘宝で使えるポイントがもらえる。そして各ゲームでステージクリア失敗や、もうちょっと遊びたいときに、淘宝の商品ページを見ることで復活できる。あるいは飛んだ先は、アリババが近年力を入れているTikTokのようなショート動画サービスや、数分で一話が終わる縦画面のショートドラマ、それに植樹や貧しい人々に食料をといったアリペイ(アリペイはかつてはアリババグループだったが、今はアントグループであり、アリババとの資本関係はなくなっている)の公益事業を楽しく学べるゲームなど多岐にわたる。
課金アイテムもあるものの、淘宝の他サービスをみてもらおうというのが趣旨なので無課金の選択も充実。中国の昔のソシャゲにありがちな、課金しないとまともに対戦や単独でのゲームが遊べない、ということもない。
生成AIにそのあたりを聞いたところ、中国語の各ニュースや各種紹介、それにそれらをまとめて整理したであろう回答は
「淘宝の「淘宝ゲームセンター」は、ミニゲームを通じてユーザーの継続利用と購買を促すゲーム化販促機能である。ユーザーはチェックイン、商品閲覧、指定タスク、相互支援などで淘金幣イベント報酬を獲得し、対象商品の購入時に値引きとして利用できる。淘宝アプリの起動頻度、滞在時間、商品接触、セール期間中の購入転換を高めるための装置として機能する。特に618や双11などの大型セールでは、ゲームで得た期間限定の値引き原資と淘金幣を組み合わせ、ユーザーを対象商品・期限内購入へ誘導する仕組みが採用される」
「これまでの「この商品が欲しい」と思わせる需要創出の装置としてのKOL(インフルエンサー)に加え、ゲームが「淘宝を今すぐ開く」「今買わないと特典を逃す」と行動させる習慣化・転換最適化の装置となった」
というもので確かにそうだと感じた。とんでもない沼だ。「過去にはキャンディークラッシュやパズドラなどカジュアルゲームにハマりやすい」「ポイントを貯めるのが好き」「中国のECで面白いものを探すのが好き」という筆者は、見事に中国ゲーム沼にハマってしまった。いろんなゲームを遊んでみたいという人は、心配な人は中国向けスマホを用意した上で、淘宝アプリでいろいろ遊んでみてほしい。
山谷剛史(やまやたけし)
フリーランスライター。中国などアジア地域を中心とした海外IT事情に強い。統計に頼らず現地人の目線で取材する手法で、一般ユーザーにもわかりやすいルポが好評。書籍では「中国のインターネット史 ワールドワイドウェブからの独立」、「中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか? 中国式災害対策技術読本」(星海社新書)、「中国S級B級論 発展途上と最先端が混在する国」(さくら舎)、「移民時代の異国飯」(星海社新書)などを執筆。最新著作は「異国飯100倍お楽しみマニュアル ご近所で世界に出会う本」(星海社新書、Amazon.co.jpへのリンク)


























