松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップル今年は「iPhone以外」に注目 (3/4)

文●松村太郎 @taromatsumura

2019年09月04日 09時00分

●2019年の注目は「AR」

 2017年のWWDCでアップルは拡張現実アプリを実現するためのライブラリであるARKitを発表しました。2015年発売でA9を搭載するiPhone 6s以降をサポートし、「世界最大の拡張現実プラットホーム」になったことを宣言しました。

 その後、2018年にはフィールドの保存と複数人での共有、2019年には人を切り抜いて背景や手前にあるものを考慮し合成するオクルージョンや、ジェスチャーに対応し、iPhone/iPadアプリ開発環境で無料で構築できるARの技術と表現力を高めてきました。

 アップルはゲームや学習以外のあらゆるアプリにARを活用する前提を敷いています。むしろすぐに思い浮かぶ表現以外からARのキラーアプリが生み出されるという期待も透けてきます。

 例えば、TileのようなBluetoothを用いたなくし物トラッカーは、これまで音を鳴らしてその場所を教えてくれていました。しかしARを用いれば、カメラをかざすとタグがある場所に旗なり風船なりを合成して、探すべき場所をよりわかりやすく表現することができるかもしれません。

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