●スマホに救われる命がありそうだ
空から携帯電話の電波を発射するのであれば、最近、流行りのドローンでもいいような気がする。KDDIでもドローンを使った空の基地局は何度となく、実証実験を実施してきた。
しかし、今回、ヘリコプターを起用したのは「バッテリーで動くドローンだと、飛行時間に制約ができてしまう。最近ではエンジン型のドローンも登場し、2〜3時間の飛行も可能だが、振動が大きくなるという課題がある。また、ドローンだと、基地局が防水対応しなくてはいけないということもある。ヘリコプターであれば、長時間の飛行が可能で、人が抱えて持ち込むだけなので、防水性能も不要などのメリットがある」(KDDI関係者)。
今回は、山での遭難者をイメージした実証実験であったが、将来的には災害時に、基地局がダウンした場合でも、いち早く救助するために、この仕組みを活用するというのも視野に入れている。
万が一の時、仮に圏外になってしまっても「スマホの電源はオン」にしておくことで、助かる命が増える時代がやってくるのかも知れない。