アップルがリリースした新型MacBook Air(Early 2020)の先行レビューをお届けします。なお、この原稿も、セットアップした新型MacBook Airで書いていますが、個人的な感想を一言で言えば、
キーボードが魅力のモバイルノート型Mac
というべき存在でした。
●象徴的なMac
少し背景の話から。
アップルによると、Mac史上最も人気のある、非常に重要なMacであると位置づけています。
実際、価格が最も安く、しかしボディは超薄型のアルミニウムユニボディを採用し、アップルが送り出すコンピュータの高い品質を手頃に体験できる入門機で、アップルのコンピュータラインアップの中でも象徴的な存在と言えます。
しかし入門機と言いながら、年々上がっていくパフォーマンスと、年々動作が軽くなっていくmacOSのおかげで、「これで十分」と使い続ける人も多いはず。長持ちして、買い換え時を逸してしまいますが。
歴史を紐解くと、MacBook Airはスティーブ・ジョブズが持つ茶封筒から取り出されてデビューしました。Macが、小型化や低消費電力化で行き詰まったPowerPCからIntelプロセッサへと変更しましたが、MacBook AirはIntelに移行したからこそ実現できた、象徴的な存在でした。
MacBook Airは2018年までの長らくの間、新モデルに恵まれず、2010年に登場したデザインと非Retinaディスプレーのフォームファクターを引きずり、アップルの「iPhone偏重、Mac軽視」の批判を代表するようなモデルでした。
MacBook Airは2018年10月にRetinaディスプレーを搭載した待望のフルモデルチェンジを受けました。今回は前回よりも大幅に短い間隔である約1年半でのモデルチェンジとなります。