Windows情報局ななふぉ出張所

ソニー「Xperia 1 III」キャリア版、対応バンドの狭さに不満の声 (3/3)

文●山口健太

2021年07月22日 09時00分

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バンド対応をどう広げていくか

 ソニーはSIMフリー版のXperiaを販売しており、キャリア版とは違って幅広いバンドに対応しています。しかし最新の「Xperia 5 II」においても発売はキャリア版から半年遅れ、価格も安くはないなど、キャリアへの「配慮」が感じ取れます。

SIMフリー版「Xperia 5 II」の仕様。国内キャリアの主要バンドをカバーしている

 もっとSIMフリーに注力してほしいという声はあるものの、国内SIMフリー市場は約13%に過ぎず、8割以上はキャリア経由(MM総研調べ)です。日本全国に販売やサポートを展開し、スマホユーザーを支えているキャリアは依然として大きな存在です。

 ただ、このままでいいとは筆者も考えていません。まずは分かりやすい表記から始めてはどうでしょうか。スペック表やPDFファイルではなく、店頭やWebサイトの目立つ場所に各社のバンド対応を「○」「×」で表示し、周知を図るわけです。

 消費者が乗り換えのしやすさを重視するなら「○」の機種を選ぶことになり、AQUOSのようにバンド対応の広いスマホは有利になります。端末メーカーは自社製品に「×」がつくことを嫌うので、バンド対応を広げる動機付けになります。

 一方で、コスパ重視の中・低価格モデルならば「×」でも構わないという判断もあるでしょう。さまざまな価格帯に広がったスマホの多様性を損なわない範囲で、バンド対応を広げていく環境整備に期待したいところです。

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