日本では6月26日に発売されたiPhone 3GS。表参道のソフトバンクショップでは前夜祭が開催され、発売イベントには上戸 彩さんも駆けつけるなど多いに盛り上がった(関連記事)。
しかし昨年のiPhone 3G発売とは少し雰囲気が違う。すでにiPhoneの話題の中心は端末のデザインやユーザーインターフェイスの革新性から、「ゴールドラッシュ」とも語られているスマートフォン関連ビジネスへとバトンタッチされたように感じる。
とはいえ、新しいiPhone 3GSには魅力が十分に確保されている。ビジネスの話はまた今度にするとして、今日はコンシューマーにとって大切な2つの機能について触れたいと思う。まずはその前にファーストインプレッションを少しだけ書いておこう。
とにかく本当に速くなったiPhone 3GS
PCの世界ではCPUのクロック競争は一段落しつつあり、アーキテクチャや消費電力、OSの64ビット化など、高速化への外堀を埋めるプロセスにある。しかし、今回のiPhone 3GSの売りの1つはクロックスピードとメモリ容量だ。
iPhone 3Gを3.0にアップデートして1週間使ってからiPhone 3GSを使い始めると、おなじみのロック解除の瞬間からして「速い」と感じる。ロックを解除するとアイコンが外側から集まってくるアニメーションがあるが、アイコンが揃う瞬間的ななめらかさが違っている。もちろんスピードを感じるのはこのような部分だけではない。
実は3.0にアップデートしたiPhone 3Gでは、僕がよく使っているアプリがうまく動かないことがあった。TwitterやFlickrと連携できるジオ・タギングアプリ「BrightKite」は、3.0にしたら日本語入力がうまくいかなくなる問題が起きていた。他にもいくつか問題があったアプリも、iPhone 3GSでは問題なかった。また、日本語入力全般でもスムーズである。
3Dのライブラリである、OpenGL ESを活用したゲームなどは、さらにそのパフォーマンスに驚かされるだろう。楽しみだ。それにもかかわらず、電池の持ちが改善されている点はありがたい。iPhone 3Gを使っていたときは補助バッテリーを用意したり、夜寝る前に必ず充電することを確認していたが、そこまでバッテリーにシビアにならなくなった点は、気軽につきあえるケータイとしての側面を増したのではないだろうか。