iPhone 14徹底大特集 Plus復活にカメラ超強化のProも大注目!

アップルに取材してわかった「iPhone 14/14 Pro」疑問の答え(本田雅一) (4/6)

文●本田雅一 編集●飯島恵里子/ASCII

2022年09月13日 12時00分

美しさだけではない
iPhone 14 Pro採用ディスプレイへの仕掛け

 iPhone 14 Proに採用しているOLEDディスプレイは、あらゆるアップル製品の中で、もっとも美しい品質だ。最大1600nitsの輝度で周囲の明るさに応じ、感覚的にもっともリアリティがあるようHDRのトーンカーブを割り当てるところなどは、MacBook Proなどと同等だが、OLEDのため局所のコントラストは圧倒的に優れる。

 それはApple TV+をはじめとするHDRコンテンツを表示する際のリアリティに直結している。

 また、屋外での表示では最大2000nitsまで輝度ブーストすることで、明るい場所での視認性を確保するが、これもアップル製品では最大の数字だ。しかし、ディスプレイ周りの新しい実装技術は高品位の表示だけに止まらない。

 iPhone 14 Proシリーズでは、常時点灯モードがiPhoneとして初めて導入される。Apple Watchではお馴染みの機能だが、待機時に減光しつつも常に表示を続けるこの機能は、毎秒1回という低いリフレッシュレートでの表示技術と連動している。それを実現しているのが、A16 Bionic内蔵のディスプレイコントローラだ。

 さらに今年の開発者向け会議(WWDC)でアナウンスされたiOS 16の新しいロック画面は、そもそもこの常時点灯モードを活かすためもので、欲しい情報を並べて表示するコンプリケーション対応も、新しいディスプレイとのセットで企画されたものと考えれば腑に落ちる人は多いはずだ。

 余談だが常時点灯モードはApple Watchとも関連があり、ペアリングしてるApple Watchが近くにないと「常時点灯が必要ない」と判断して自動的に画面がオフになる。同様に画面を下にしておいてもオフになるのだが、こうした部分にもいちいち感心させられる。

 そしてダイナミックアイランドと、この新しいロック画面とも実は繋がっている。

 ダイナミックアイランド対応アプリで、アイランドの表示をタップすると操作画面がポップアップするが、この操作画面がロック画面のコンプリケーション下に表示される。

 減光した際に写真の色味が変化しないようにする技術なども含め、あらゆることが繋がっていて怖いほど。ひとつひとつは「当たり前」といえば当たり前とも言えるが、ここまで全体像がつながるところに凄みを感じざるをえない。

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