松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析

アップルがiPad AirにA14チップを入れたのは「Better」が求められる時代だから (3/4)

文●松村太郎 編集● ASCII

2020年09月17日 16時00分

●その視点で、今回の発表を見てみると…

 そうした視点で、今回のApple Watch、iPadの製品発表を見ると、確かにGood、Better、Bestの製品ラインアップの完成に努めていることがわかります。

 Apple Watchは、最新モデルとなるApple Watch Series 6と、Apple Watch SEが登場し、Apple Watch Series 3が引き続きラインアップに残されました。SEが新たに追加されましたが、こちらはiPhoneとは異なり、ローエンドではなくミドルレンジの製品として位置づけられています。

 Apple Watch SEは常時点灯ディスプレイではないものの、LTPO有機ELディスプレイを搭載し、心電図やSeries 6に新たに追加された血中酸素ウェルネスアプリのためのセンサーは省かれています。いわゆるApple Watch体験を十分楽しめ、40mmのGPSモデルで3万円を切る価格設定も魅力的です。

 またiPadについても、10.2インチのiPad(第8世代)はA12 Bionicを搭載、さらにiPad Pro 11インチのボディデザインを採用した10.9インチiPad Airには、iPhoneにすらまだ採用が発表されていないA14 Bionicチップが搭載され、処理性能は先代から40%高速化を果たしています。

 しかし、2020年モデルのiPad Proも8コアのCPU、8コアのGPUを持つA12Zを搭載し、ディスプレーもより明るく、ProMotion(可変リフレッシュレート)に対応するなど、新モデルが登場しても、Good、Better、Bestの位置づけを崩していません。

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