自由度が向上したソニーのスマートウォッチ「wena 3」Suicaや活動ログを試す (5/5)

文●山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

2021年01月03日 09時00分

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ウォッチヘッドの着け外しが簡単にできるラバーバンドのwena 3

フル充電から1週間連続して使えるスタミナも魅力

 アプリと連携すれば睡眠ログ記録が使えるので、wena 3をスリープトラッカーとして使いたいと考えている方もいると思う。バッテリーがフル充電から約1週間も持つので、Apple Watchのように毎日ベッドに入る前後のタイミングで充電を気にしなくてもよいところはwena 3のメリットになる。ただ、やはり選ぶウォッチヘッドによっては、重くて寝ている間にも着けていることが辛くなってしまう。その点を考えればウォッチヘッドがワンタッチで着け外しできるラバーバンドのwena 3が、スリープトラッカーとして最もおすすめできる。

 wena 3のモジュールは防水性能5気圧対応なので、ワークアウトで汗をかいたり雨に濡れることが予想される環境で使う場合も、ウォッチヘッドを素速く取り外してフィットネスバンドとして使えるラバーバンドのwena 3が便利だ。

 バッテリーの充電にはwena 3専用のケーブルが必要になる。毎日チャージが必要なスマートウォッチではないので、スマホやワイヤレスイヤホンと同じUSB Type-Cケーブルが使えないことの不便さは特に感じなかった。数泊の旅行・出張であれば充電ケーブルを持たずに出かけられる。

充電ケーブルは本機専用。心拍センサーの箇所に装着してチャージする

 ウォッチヘッドが腕時計の「顔」であるとすれば、バンドに機能を集約したwenaシリーズは縁の下の力持ちとしてユーザーの役に立つユニークなスマートデバイスだ。今回のwena 3は大型のディスプレーを搭載したことで、これ自体が顔にもなった。デジタルガジェットにあまり詳しくない人にもスマートウォッチとして注目されると思う。

 エンドピースのバリエーションが増えて、愛用する腕時計と組み合わせられる可能性が広がった。電子マネーサービスにSuica対応も加わって、日ごろから使えること範囲が拡大したことでまた、多くの人がwena 3に関心の目を向けそうだ。

 組み合わせるウォッチヘッドによっても値段は変わってくるが、モジュール本体はラバーバンドの2万4000円から、メタルバンドの上位機種であるプレミアム・ブラックの3万5000円まで、比較的リーズナブルな価格で試しやすい。レザーバンドはやや横幅が太めだが、バンドがスリムなので女性にも選んでもらえそうだ。時計好きの方に遊び倒せるスマートウォッチとしてwena 3をおすすめしたい。

2021年にセイコーが発売を予定する「wiredwena」

 ソニーではwena 3と時計メーカーによるコラボにも、2021年以降さらに力を入れていくと宣言している。セイコーが腕時計のレギュラーラインナップとして2021年1月に発売を予定する「wiredwena」は要注目のスマートウォッチだ。夏にはシチズン時計のIoTプラットフォームサービス「Riiiver(リィーバー)」とwena 3の連携も予定されており、それぞれに対応するサービスやハードウェアとのクロスプラットフォームも誕生する。Apple Watchの牙城を切り崩す勢力になれるのか注目したい。

 

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