石川温のPCスマホニュース解説

楽天、auローミング打ち切りへ ネットワーク品質改善進める (4/5)

文●石川温

2021年10月04日 00時00分

エリア拡大を阻害していた半導体不足 年内には解消か

 楽天モバイルでは参入当初、全国に2万7000局程度の基地局を設置する計画を立てていた。その後、計画には見直しが入り、4万4000局という数字となっている。年内に全国カバー率96%を達成する計画だが、実際、どれくらい進捗しているものなのか。

 矢澤氏は「すでに全国で3万近い基地局が稼働してる。来年3月までには4万4000局を達成できるのではないか」という。

 当初、楽天モバイルは全国96%の人口カバー率達成を今年の夏を発表していた。しかし、世間でもよく言われている「半導体不足」によって、計画の見直しを迫られ、年内達成にずれ込んだ。

 しかし、他のキャリアでは「半導体不足で基地局建設が遅れている」なんて話は聞かないのだが、なぜ楽天モバイルだけに問題が起きているのか。

 「我々の基地局は、基地局に半導体が設置されたものが全体の半分、存在する。他社はこうした設備構成にはなっていない。個々の基地局に半導体が必要となるため、どうしても数が必要で、結果として工事が遅くなっている」(矢澤副社長)。

 実際のところ、不足している半導体部品は今年12月には納入される見込み。すでに基地局自体は建設されており、あとは、その半導体部品をつけるだけで電波を吹ける状態になっているという。その数は1万局にもなるといい、半導体部品が揃えば、一気に全国が4万基地局が整備されることになるのだ。

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