Windows情報局ななふぉ出張所

auユーザー以外も使えるのになぜ「au PAY」なのか (2/3)

文●山口健太 編集● ASCII

2020年01月30日 09時00分

■大型還元でポイント循環を「回し始める」

 こうした大型の還元キャンペーンに対して、「還元が終われば客離れが起きるだけ」との指摘もあります。しかも、ほぼゼロから始めたPayPayとは違い、au PAYにはau WALLETから受け継いだ2800万もの会員基盤がすでにあるのです。

 これに対してKDDIは「ポイントの循環」が目的と説明しています。注目すべきは最大7万円の値引きではなく、最大7万ポイントを付与する点です。ポイントをもらった人には、それを使うためふたたび買い物に出かける動機が生まれます。

 そこで活きてくるのがau PAYアプリの「スーパーアプリ」宣言です。他社の決済アプリと同じく、KDDIも多くの決済や金融サービスを盛り込むことで、ポイントの循環を促進しようとしています。

KDDIはau PAYアプリの「スーパーアプリ」化を宣言

 こうした循環サイクルは、最初の「回し始め」に大きなエネルギーが必要です。先行するPayPayは大型還元で勢いをつけ、広く浅い還元を繰り返すことで軌道に乗りました。au PAYは成功までの最短距離が見えている状態といえるでしょう。

 ただ、au PAYは楽天ペイと加盟店で提携しているとはいえ、使える店はまだまだ全国チェーンが中心です。au WALLETのアプリは動作が重たく、立ち上げるのはやや面倒に感じることもあります。このあたりは今後のアップデートを期待したいところです。

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