■「au」ブランドは通信以外にも広がるのか
KDDIはau PAYを広く普及させようとしているものの、名称は「au」ブランドを冠しており、他にも「auじぶん銀行」などauブランドの事業は増えています。auユーザーのためのサービスに見えるのは、逆効果ではないでしょうか。
これに対して、「ソニー銀行は、ソニー製品のユーザーでなくとも使える」とauフィナンシャルホールディングスの勝木朋彦社長は例を挙げます。勝木氏自身、困難な挑戦とは認めるものの、auというブランドを携帯電話やスマホに限定せず、金融事業に拡大したいという思惑があるようです。
ソフトバンクはPayPayというキャリアフリーのブランドを新たに立ち上げたのに対し、KDDIはauブランドを通信以外にも広げていく選択をしたことになります。どちらが正解なのか、答えが出るには時間がかかりそうですが、興味深い戦略の違いといえるでしょう。