“過去最大級”は誇張ではない。「SusHi Tech Tokyo 2026」が、やばいほど盛り上がってました

文●貝塚/ASCII

2026年05月21日 17時00分

今年のSusHi Tech Tokyo 2026はすごかったぞ!

ものすごい熱気、本気で盛り上がっていた
「SusHi Tech Tokyo 2026」

 長年、記者としてさまざまなイベントを見ていると、不思議なもので、会場に足を運んだ瞬間に「ああ、このイベントは伸びているな」「この分野、勢いがすごいな」などと感じ取れるようになってくるものです。

 来場者の密度、滞留の仕方、ブース前の人だかりの様子、会場で繰り広げられる会話の熱量や、参加者たちの表情。そうした空気感が、そのままイベントの現在地を物語ってくれます。

 そういう意味で言うと、今回の「SusHi Tech Tokyo 2026」は、例年までと比べて、かなり異質な伸び方をしていると思いました。いや、昨年までがすごくなかったということではないんです。しかし今年は、端的に言って、“明らかに新しいフェーズに入った”と思えたほど。

メインステージでのトークセッションの様子。この大きな会場で、満席!

 「過去最大級の規模」「アジア最大のビジネスイベント」。事前にもそう聞いていましたが、申し訳ないながら、どこかで誇張を疑ってしまっていたのも事実です。最大級、最新、最高峰……こういった言葉、出版業界にいると、よく耳にするもので。

 しかし、東京ビッグサイトの会場に足を踏み入れた瞬間、そうした疑念は吹き飛んでしまいました。「ああ、これは、本当に波が来ているな!」と、そう思わずにはいられない熱気だったのです。

 なぜそう思えたのか。まず、人の波がすさまじかった。人があちらからこちらへ、向こうからあちらへと、大量に流れていくのが見えるほどの人混み。

ドーナッツロボティクスによるヒューマノイド「cinnamon 1」

ティアフォーの自動運転バス「Minibus 2.0」

 ブースが立ち並ぶ展示ホールの中は、気を使わないと人にぶつかってしまいそうな混雑ぶりで、各所で実施されているピッチやデモを囲む人だかりも絶えない。ブースでは途切れることなく会話が続き、未来体験パビリオンへ赴けば、あちらで恐竜のデモが始まり、こちらでロボットのデモが始まり。

ON-ARTの展示「リアル恐竜体験『DINO-A-LIVE』」では、動き回るティラノサウルスが! ビジネスデイでも、人が多すぎて接近できなかった

こちらはスコミムスの展示

こちらはパナソニックコネクトのプロジェクションマッピング

 東京都が主催するグローバルイノベーションカンファレンス「SusHi Tech Tokyo 2026」は、今回が4回目の開催。初開催の2023年から、わずか数年でここまでスケールさせた背景には、「都市×テクノロジー」というテーマに対する国際的な関心の高まりがあるものと考えます。

海外のスタートアップ企業のブースも用意されている。写真はフランスのスタートアップ

シンガポール、タイなどアジア圏のスタートアップにも注目!

 実際、会場には世界中のスタートアップ企業が集結し、その数は700社を超えたとのこと。AI、ロボティクス、レジリエンス、エンターテインメントという4つの重点領域を軸に、都市の未来像を描く技術が一堂に会するこのイベント

 例えるなら、アメリカ・CESやドイツ・IFA、スペイン・MWCといった、テクノロジーをテーマとした海外の大型イベントに並ぶような祭典に、明確に近づいたと思います。

とにかく、熱心に会場を回って、ブースで話を聞いている人が多い

 若年層への関与の広がりも印象的でした。学生プロジェクト「ITAMAE」として、学生によるピッチが実施されていたほか、ボランティアスタッフの学生たちも、会場に活気をもたらしてくれていたように感じます。

 そんなSusHi Tech Tokyo 2026は、ロボットや宇宙航空関連、大迫力の恐竜展示やプロジェクションマッピングなど、体験型のコンテンツも充実。AIや災害対策といった先進技術に触れながら、楽しみつつ学べる構成になっていました。

岩谷技研による、世界初の気球による「宇宙遊覧フライト」のデモのコーナー

 もう一つ、印象的だったステージを紹介しましょう。4月29日に登場したのは、グローバルに活躍するダンスパフォーマンスユニット「新しい学校のリーダーズ」。最先端のヒューマノイドロボットと共演するライブが実施されたのです。

新しい学校のリーダーズが登場

 ステージでは、「Tokyo Calling」「Pineapple Kryptonite」といったおなじみの楽曲を披露。メンバーのパフォーマンスに合わせて、ヒューマノイドロボットたちもダンスを繰り広げました。

 なかでも目を引いたのが、大流行した「オトナブルー」の首振りダンスです。ロボットが一斉に踊ると聞くと、無機質で画一的な動きを想像するかもしれません。しかし実際には、ロボットごとに動きの癖や特徴があり、それぞれが個性を持っているように見えたのが印象的でした。

ロボットとやり取りしたり、踊ったりという未来感のあるステージ

 ダンスパフォーマンスとロボット技術の融合から伝わってきたのは、東京、そして日本には、世界に誇れる技術とカルチャーがあるということです。しかも、それは過去のものではなく、いままさに進化しているもの。その事実を、言葉だけでなくパフォーマンスそのものによって来場者に届けたステージでした。

 そして、同時にそれは、SusHi Tech Tokyo 2026という存在のあり方を象徴する場面でもありました。先端技術をただ展示するのではなく、音楽やダンス、エンターテインメントと結びつけることで、未来を「理解するもの」ではなく「体感するもの」として提示する。技術は難しいもの、遠いものではなく、人の表現や感情と交わることで、これほど楽しく、わかりやすく、心を動かすものになる。

 SusHi Tech Tokyo 2026のイベント全体に流れている熱気を、このステージは鮮やかに示していたのではないでしょうか。


 

 「SusHi Tech Tokyo 2026、やばいほど盛り上がってました」……と書くと、やや持ち上げすぎに思えるでしょうか。しかし、少なくとも今回に関しては誇張ではありませんでした。現地に足を運べば、このイベントがいまどのフェーズにあるのか、その空気感から直感的に理解できるものになっていました。

 難しいことは抜きにして、「ああ、テクノロジーってすごいな」「日本には、こんなにもすごい技術があるのだな」と、そういう気分にさせてくれたイベントだった……。掛け値なしに、そう感じられたのです。

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