スマホの“充電難民”を救う! バッテリーメーカー7社と通信キャリア4社が災害時の被災地電源確保で連携協定

文●南田/ASCII 編集●ASCII

2026年05月18日 18時40分

 2026年5月18日、モバイルバッテリーメーカー7社と通信事業者4社は、「大規模災害発生時における被災地への電源確保に関する連携協定」を締結したと発表した。本協定に基づく具体的な取り組みは、2026年6月1日より開始される。

キャリア4社とアンカー・ジャパン、INFORICH(ChargeSPOT)、EcoFlow Technology Japan、エレコム、オウルテック、CIO、ユーグリーン・ジャパンが連携協定を締結

通信事業者とメーカー全社間で協定を締結

メーカーの「機材」とキャリアの「配送網」が強力タッグ

 災害発生時、家族の安否確認や支援物資などの情報収集に欠かせないスマートフォンの電源確保は死活問題だ。

 これまでも各バッテリーメーカーや通信キャリアは、熊本地震や能登半島地震などの際、独自の被災地支援(モバイルバッテリーやポータブル電源の提供、充電ステーションの設置など)を行ってきた。

キャリア4社は災害発生時、避難所への通信サービス提供で重複する箇所があったが、4キャリア間で分担エリアを設定する

 しかし、メーカー単独の支援では、混乱する被災地への迅速な配送や自治体との連携が難しいケースもあった。

 そこで今回の協定では、メーカー側の「機材提供能力」と、被災地での復旧活動や避難所支援のノウハウを持つ通信事業者側の「配送網」を掛け合わせる座組が構築された。

 具体的な役割分担として、モバイルバッテリーメーカー各社は機材(モバイルバッテリー、充電ケーブルなど)の調達と、使用方法・問い合わせ先・返却方法を記載したチラシの作成を行う。

 通信事業者は、自社の拠点を利用して機材を一時保管し、被災状況や要望に応じて被災地の避難所等へ配送・設置する。

これまでバッテリーメーカーが各社独自で実施していた被災地への物品提供等の支援を、通信事業者と連携することでより広く被災地への支援を実現する

情報発信も共通化し、被災者の混乱を防ぐ

 避難所支援に関する情報発信についても共通化される。各バッテリーメーカーのウェブサイトにおいて、どのメーカーがどの規模の支援(モバイルバッテリー〇〇台など)を行っているか、共通の様式を用いて情報が発信される仕組みだ。

NTT株式会社技術開発部門 災害対策室 室長の倉内努氏は「モバイルバッテリーは被災地の支援に大変重要と感じた。モバイルバッテリーメーカーと一緒に何かできることはないかと相談して今回の取り組みにつながった」とコメント

アンカー・ジャパン株式会社 執行役員 コーポレート本部 本部長の井田真人氏は「配送先が見つからなかったり、被災者が見つけられないという課題があった。拠点を確保することで素早く物資を配送できる。今までは各メーカーが各震災地に問い合わせして独自に対応していたことが効率化できる」とコメント

参画企業一覧

 本協定に参画する企業は以下の通り。

■モバイルバッテリーメーカー
 アンカー・ジャパン株式会社
 株式会社INFORICH(ChargeSPOT)
 EcoFlow Technology Japan株式会社
 エレコム株式会社
 株式会社オウルテック
 株式会社CIO
 株式会社ユーグリーン・ジャパン

■通信事業者(つなぐ×かえるプロジェクト参画)
 NTTグループ(NTT、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTドコモビジネス)
 KDDI株式会社
 ソフトバンク株式会社
 楽天モバイル株式会社

 今後は合同訓練などを実施して運用体制を強化するとともに、連携する事業者の拡大も目指す構え。

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