パフォーマンスは十分
ヒンジを曲げても使用可能
OSはAndroidベースのColorOS 13を搭載、若干iOSにも似たユーザーインターフェースだ。今回テストしたモデルは中国向けの製品でグーグル関係のアプリは入っていないが、OPPO Find N2 Flipは今後ヨーロッパ市場などでも発売される予定だ。日本で販売中のOPPOの製品と同様に、グローバルモデルのOPPO Find N2 Flipはグーグルの利用も問題ないだろう。
本体のパフォーマンスはAnTuTuのスコアで788383。Snapdragon 8 Gen 1よりやや下という程度だった。なお、OPPOが開発した画像処理チップ「Marisilicon X」を搭載しており、AIによる夜景モードも一瞬で処理できる。
21:9のディスプレーは、2つのアプリの同時起動も楽にできる。ただし、ColorOS 13ではそれぞれのウィンドウサイズは変更できないため、若干使いにくい。また、Galaxy Z Flip4のように本体を折り曲げるとアプリの画面が分割される「フレックスモード」的な機能はカメラアプリなど一部に留まる。この辺りはまだ折りたたみディスプレーにOSの対応が追い付いていない感じだ。
なおヒンジ部分の動きはスムーズ。とはいえ、側面に指先をひっかける部分がないため、片手だけで開けるのはちょっと難しい。また、防水は非対応なので、ヒンジ部分からの水の侵入には気を付けたほうがいいだろう。ちなみにGalaxy Z Flip4は、ディスプレーがヒンジ部分に固定されているため、閉じたときにヒンジ部分に隙間が生じるものの、IPX8の防水に対応している。
本体を曲げたままの状態でも使えるが、Galaxy Z Fold4ほどしっかりは固定されないとはいえ、だいたい45度から135度程度の間で止めておくことができる。ヒンジ部分にぐらつきはないものの、Galaxy Z Fold4のほうがしっかりと固定される感じだ。とはいえ、これだけの範囲で本体を開いて使えれば十分だろう。
閉じたままでも使えるアウトディスプレーの機能
OPPO Find N2 Flipのアウトディスプレーは他社の縦折りスマートフォンよりもサイズが大きく、様々な操作に対応している。ただし、Androidアプリをそのまま使うことはできず、アウトディスプレー用の全画面ウィジェットに対応する。ウィジェットは「ニュース・トレンド」「カメラ」「天気予報」「ストップウォッチ」「バーチャルペット」などがプリインストールされている。また、モバイルペイメント用のQRコードの表示も可能。アウトディスプレーはタッチ操作にも対応しており、左右にスワイプすることで各ウィジェットが切り替わる。
バーチャルペットは複数が用意されており、OPPO Find N2 Flipを開閉するたびに様々な表情を見せてくれる。ゲーム要素はないものの、ペットが食事をしたり読書をしたり、時にはOPPO Find N2 Flipを持っていたりと、楽しい姿で現われる。今後、追加のペットを有料で販売するといった新しいビジネスの展開もあるかもしれない。
アウトディスプレーの使い方で最も実用的と感じたのは、メインカメラの利用だ。本体を閉じたまま写真、ポートレート、動画の3つのモードを使うことができる。いずれも今風の縦長写真や動画が撮れるので、各種SNSへのアップロードも加工はいらないだろう。本体を折り曲げて机の上に置いてメインカメラで自分を撮ることも簡単だ。